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6月19日、スイスで開催されたCERN理事会において、欧州素粒子物理戦略2020(※1)が決議され、その内容がCERNホームページで公表されました。
【本戦略の公表に伴う弊会のコメント】
6月19日に公表された「欧州素粒子物理戦略」において、「最も優先度の高い将来の取り組みとして、ヒッグスファクトリー(※2)が位置づけられ、日本でのILCの実現は、この戦略に適合する」旨が盛り込まれました。これにより、日米欧を中核とするILC計画は実現に向けて、大きく前進するものと期待をしております。
ILCの日本誘致に関する諸情勢がここまで進展したのは、文科省等国が前向きな姿勢を示していることや、ILC推進議員連盟(会長・河村建夫衆議院議員)をはじめ政治家の方々の強力なリーダーシップの賜物と存じます。
東北ILC推進協議会は、国レベルの推進の動きとさらに連携を強めるとともに、東北の産学官が協力して、ILCの東北への誘致の実現に向けて、活動を強化して参ります。
※1)欧州素粒子物理戦略
20年以上の将来を見据えた上で、今後、6~7年間に優先的に対応するヨーロッパの素粒子物理学の研究に関する戦略。2006年7月にCERN 理事会で最初に策定された。1度目の更新は2013年5月で、今回は2度目の更新である。特に何年ごとに更新するべきと決まってはいないが、6~7年に1度、理事会の判断で更新プロセスに入る。
※2)ヒッグスファクトリー
ヒッグス粒子を大量に作って、それにより新しい物理法則を発見する、ILCのような巨大加速器。