ILCとは
国際リニアコライダー(ILC)は、宇宙の始まりいわゆるビッグバン直後の反応を再現する全長20kmの直線型加速器を用いた世界最先端の素粒子物理学の
実験施設です。
ILCのしくみ
・全長20kmに及ぶ地下トンネルに直線型の加速器を設置し、ほぼ光の速度まで加速され莫大なエネルギーを持った電子と陽電子を衝突させることで、
ビッグバンの少し後に起こっていた素粒子の反応を再現します。
・その時に観測されたデータを基に、未知なる素粒子を探索したり、素粒子の性質を詳しく調べることによって、人類がまだ解明していない自然の本当の
仕組みや宇宙誕生の謎を探究します。
・現時点で世界最大の加速器は、CERN(欧州)にある円周27kmの施設ですが、円形の加速器はカーブによるエネルギー損失が大きいため、新たに提案
されたのが、直線型の加速器であるILCです。
ILCの建設候補地
2013年8月23日に研究者から構成されるILC立地評価会議は、技術的観点および社会環境の観点から「ILCの国内候補地として、北上サイトを最適と評価
する」との結論を公表しました。
建設費用7,355億円~8,033億円(国際間調整のうえ決定)
※ ILCの建設時期について
「ILCテクノロジーネットワーク」による国際的な次世代加速器開発に取り組んだ後「準備期間」に入り、国際的な経費分担交渉が本格化、
政府間合意が得られILC計画が正式承認されて「建設期間」という流れになると想定されます。